児童家庭福祉と保育士

児童家庭福祉とは

児童家庭福祉とは

1947年、昭和22年に制定された児童福祉法は、現在まで改正を重ねられてきました。

 

今日の児童福祉法は、それまでの児童に関する法律や保護的施策に比べ、
明確な理念が謳われています。

 

その内容は、子どもが健やかに育成されることは、国民の義務とされ、
第一条は、「すべて国民は、児童が心身ともに健やかに生まれ、且つ、
育成されるように努めなければならない(第1項)」、
「すべて児童は、等しくその生活を保障され、愛護されなければならない(第2項)」
とされています。

 

また、1948年に制定された児童福祉施設最低基準(現・児童福祉施設の整備及び運営に関する基準)では、
児童福祉施設業務に従事する職員の一般的要件として、
保育士などについての専門性を裏づけとしての視覚や免許を要求しています。

 

このような法整備で、児童憲章の理念の実現に向けた、強い意欲を伺うことが出来ます。

 

児童憲章が制定され、宣言されたのは1951年。

 

5月5日のこどもの日は、これを記念し、制定されたものであり、

 

児童憲章は、「児童は人として尊ばれる」、
「児童は社会の一員として重んぜられる」、
「児童は、良い環境のなかで育てられる」
で始まり、制定から半世紀を過ぎた現在でも指し示す理念は新鮮で重要さを増しています。

 

国連においては1989年に児童の権利に関する条約が採択されていますが、
日本も1994年に批准しています。

 

このように、現代の日本では、児童福祉法や児童憲章、
教育基本法等によって健全な児童の育成が謳われています。

 

しかし、権利の問題に関して、子どもは常に受動的立場です。

 

児童家庭福祉に関しては、今までは「保護」を中心に論じられ、
子どもに対して「弱いもの」、「未熟なもの」、「まもらなければならないもの」
という捉え方がされてきました。

 

しかし、法や憲章が示しているのは人としての育ちの保障と、
人としての尊厳が保たれることが基本です。

 

保育に携わる者は、児童家庭福祉の推進を担う者として、
自分の意思をどれほど幼くても持っていて、
好奇心を持って周囲に働きかけ、
尊厳と発達への要求を示している子どもの発達と自立の機会を、
「保護」によって奪う事にならないように心すべきです。